CORAL AQUATICのvladさんからメッセージ&ご注文。
ショップさんが導入すれば毎月かかる固定費が上がります。
多くのショップさんは固定費を下げる方に力を入れますが、生体の成長を促進させ、よりきれいに、健康的に育てて販売する方法を選択する、コストをかけてもより良い生体を提供するのもプロショップさんではないかと思います。
一部過去記事含みますが、植物プランクトン製品について。
植物プランクトンにおいてアクアマーケットでもっとも有名なeasyreefs 。
easyreefsはスペインにあり、その製品の製造はfito plancton marino社が行っています。
fito plancton marino社は植物プランクトンを独自製造できる工場と研究施設、販売まで手掛ける企業です。
アルコールで洗浄したクリーンなパイプの中で培養される植物プランクトン。
CO2溶解させ光合成を促進。温度や流量、PHなどもすべて指令室から管理されています。
夏場はプールに水が張られ、野外ですがクーラーで水の温度を調整するときもあります。
お見せできない設備ばかりなので残念ですが、Drからもいろいろ教えていただきました。
写真は乾燥庫
遠心分離機で濃縮された植物プランクトン。
これが肝ですね。
プランクトンマリノ社の植物プランクトンは化粧品や料理にも使用されています。
同じ植物プランクトンを使用するeasyreefsの製品はとても品質が高いという事です。
植物プランクトンは主に食用魚の養殖に利用されますが、fito plancton marino社は植物プランクトンを使用した他の製品への原材料供給も手掛けています。
コスメ(化粧品)
Novel Food
ミシュランレストランにも植物プランクトンを提供しています。
そのほかにはR&Dプロジェクトとして下記のEU.世界規模になるプロジェクトにも参加している企業です。(スケールが違う)
植物プランクトンを利用した機能性食品や植物プランクトンを利用してeco.効率化・代替え化などのビジネスを研究しているようです。
植物プランクトン
Isochrysis
Nannochloropsis
Tetraselmis
Phaeodactylum
植物プランクトンは豊富な脂肪酸やアミノ酸、ビタミン、炭水化物、ミネラル等を多く含んでいます。
植物プランクトンは多くの海洋生物の餌となるため珊瑚の餌という考えではなく、水槽全体の餌として考える方が分かりやすいかもしれません。それはライブロックで生活する微生物や砂の中で生活している微生物の餌となります。
特にソフトコーラルには絶大なフードでしょう。
ハードコーラルで光合成で栄養素を作り出しているミドリイシなどに代表されるコーラルも夜間ポリプを出して成長のためのエネルギー源として植物性プランクトン・動物性プランクトンを捕食します。
水槽内では動物性プランクトンは限られていますが、植物性プランクトンが増加することで動物性プランクトンの絶対量が増え生態系を水槽内で作り出す補助にもなります。
もちろん植物性プランクトンも捕食しますので光合成から得た脂肪酸と合わせて成長に利用されます。
添加時間帯はこの製品をどの目的で使うかにより異なります。
ソフトコーラルなどであれば昼間与える方が効果的ですし、光合成からのエネルギーの依存率が低いコーラルであればソフト同様に昼間与えても問題ありません。
ミドリイシなどでも昼間でも餌を欲しているコーラルはポリプを昼間でも出しています。
これは私の個人的な考えですが、ソフトコーラル中心の水槽にはライト点灯後。ハードコーラル中心水槽はライトの消灯前30分前後に添加すると効率がいいのかなぁと思います。
ハードコーラルは消灯後という考えもありますが、夜間活動し捕食される微生物が捕食し、珊瑚にも捕食させる両方があるとすると消灯前なのかなぁと思ったりします。
プランクトンが植物プランクトンを捕食したところ
easyreefsからリリースされている植物プランクトンの2種
100L以上の水槽に最適なタイプ。
ドージングポンプと接続して自動添加も可能
少し前に発売されたNANO9
60cm以下の水槽にお勧めの手軽に使えるプッシュ式です。
保管方法
常温で保管可能です。
高温を避けて保管してください。
その他
他社の製品も含め植物性プランクトンを与えていなかった水槽で使用すれば生態系の環境が変わります。
微生物は確実に増加します。
一時的に水質などにも変化でコケが発生したりすることもあります。これは水槽の生態系が変わっていく際に見られます。
珊瑚の開きがよくなくなった等もあるかもしれませんし、全く効果を感じれないと思う方もいるかと思います。
たとえば、ポリプが出るので即効性を感じてしまいますが、本来の目的は生態系の確立とサンゴも含めた生体への栄養供給です。
珊瑚がきれいになる、色が上がる、つやが出る、成長する、水がきれいになる、プランクトンがたくさん発生するなどに対して期待を数週間かけて変化を見てください。
即効性のある商品は長期的にみると、いい結果が長続きしないことが多くあります。
崩壊したなど極端なケースになる場合も多いです。
easy boosterは素晴らしい製品だと思いますが、日本ではなじみの薄い植物プランクトン。
水槽の様子を見ながらのんびりとご使用ください。
毎日添加するのが面倒だという方は、週1.2でもいいので与えてみてください。
又はドージンクポンプを使用して自動添加するシステムもあります。
さらにミドリイシなどのSPSコーラルにはeasy SPSと組み合わせる方法もあります。
こちらの製品は多くの珊瑚に対応できるように、複数のサイズの粒子サイズを配合。
真空凍結乾燥した飼料を冷間押出製法を用い、飼料の劣化を極限まで少なく抑え粉砕しています。
異なるサイズは多くのサンゴに使用できる理想的なサイズに処理されています。
4-200μm 54.90%
200-400μm 28.30%
400-1000μm 16.70%
easyboosterと組み合わせれば最強のフード供給になります。
easyreefs EVOは、植物プランクトンの含有量は少ないですが動物室と植物室の混合タイプ。
こちらもドージングポンプで自動添加可能です。
今回フィトプランクトン(easybooster)はサンゴの餌と思われがちですが、水槽に暮らす多くの微生物の餌となり、水槽全体の環境をと整える役割も果たします。
過去に買ったことのある方の中には苔が出たので使うの辞めましたという方もおられると思います。
今まで使用していない所に、効果のある製品を使用することは、水槽内に変化をもたらしますで苔が出ることもあります。
特にこちらの製品は、低栄養塩の中でサンゴをキープされる方が使用する製品。
添加することでウルトラ低栄養塩になるのを防ぐ製品としても使用します。
低栄養塩を求めていない方であっても、微生物が増えることでフィトプランクトンが捕食される率が増え、その結果リンなどが低下します。
この状態になるには、少なかった微生物が増えるまでの期間は様子をみる(我慢する)期間でもあり、苔などを我慢する、苔が出ないように添加量を1/3-1/2程度で添加するなどの調整をすることも必要です。
なかなか言葉で説明は難しいですが、海外に比べてパワフルなスキマーを導入し、餌を添加しない水槽が多い日本ではとても重要な製品だと思います。
植物プランクトンだけでなく、動物質のzooプランクトンもあります。店舗ごと、水槽ごとに使用する商品の種類や添加量も異なるかと思います。
気になる方は、ショップさんにぜひ聞いてみてください。
その際、ご自身の水槽サイズ、飼育している生体、濾過設備(スキマーサイズ)、使用している添加剤などの情報は絶対に持参してください。
より最適なフードが見つかります。